2度にわたるオイルショックを契機として、省エネルギー問題は世界的な問題として取り上げられるようになり、我が国においても1979年に「エネルギー使用の合理化に関する法律(省エネ法)」が、1980年に「省エネルギー基準」が制定されました。
その後も経済の発展と国民の生活水準の向上によってエネルギーの消費量は予想以上に増加し、国民生活の実情に合わせるかたちで、1992年に改正されました。
しかしながら、エネルギーの消費量は増加し続け、地球規模の温暖化が世界的な問題として取り上げられるようになってきて、1997年12月に京都で開催された「気候変動枠組条約第3回締約国会議(COP3)」において、我が国をはじめとする先進諸国における温室効果ガスの排出量の削減目標を盛り込んだ議定書が採択されました。
このような背景のもと、我が国においては、1999年3月に新たな「住宅の省エネルギー基準」(通称「次世代省エネルギー基準」)が告示されました。
次世代省エネルギー基準は
①「建築主等及び特定建築物の所有者の判断基準」
住宅全体の省エネルギー性能に関する基準値
②「設計、施工及び維持保全の指針」
外壁、窓などの各部位の基準
の2つからなっております。
いずれかにのっとって設計されれば、その住宅の省エネルギー性能は基準を満たすものであると見なされます。
断熱構造とする部分の規定として、屋根・天井・壁・床・開口部・土間床などがあります。
その中に「躯体の断熱性能に関する基準」と「開口部の断熱性能に関する基準」がありますが、「開口部の断熱性能に関する基準」については以下のとおりとなっています。