投稿日:2016年10月26日
日銀は2017年度の消費者物価(除く生鮮食品)上昇率の見通しを1%台前半から1%台半ばに下方修正する見通しだ。 現状は1.7%としているので、物価上昇は停滞していて、2%物価上昇達成を先送りすることになる。
人口減少下での経済成長のためにはデフレ脱却が必須だが、財政・金融政策だけでは限界があることが露呈された。2%目標達成のためには「第三の矢」が必要だが、その効果は上がっていない。
自動車などの輸出産業は円高で苦しんでいて、国内サービス産業の生産性の低さは改善されておらず、インバウンド需要も減少してきているため、経済のけん引役が見当たりません。
日本経済を支える「国の富」1700兆円の大半は高齢者が保有しています。それが現金化・固定化してきていて流動性が低くなっています。この大きなお金を動かすことが経済成長の一番です。
70歳を超えてもなお「老後の不安」があり現金を手元においておきたいという心理状態があるためなので、「老後の安心」を実感できるようにすることがまず先です。リーバースモーゲージや医療保険年金などで「安心感」をもっていただけるようにして、手持ち金を国内旅行や飲食や住宅投資などに消費してもらえるようにして、1700兆円を流動化すべきでしょう。
相続税の強化や富裕層の監視などという「北風」政策ではなく、「太陽」政策がもとめられていると思います。