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2016年5月の住宅着工は前年同月比+9.8%と伸びた。貸家が+15%と大きく伸びたため。

投稿日:2016年6月30日

2016年5月の住宅着工が国土交通省から発表されました。戸数は7万8728戸で前年同月比+9.8%で5ケ月連続の前年同月プラスとなりました。全業態がプラスとなりましたが、貸家が前年同月比+15%と大きく伸びたのが主要因です。相続対策の賃貸住宅建設が依然として続いています。
持家は2万3501戸で前年同月比+4.3%で4ケ月連続プラスです。5月の着工ということは契約は4月以前になるので、まだ消費増税駆け込みという心理が働いている時期でした。それに超低金利により住宅ローンが組みやすいことがプラスの要因です。
貸家は3万2427戸で前年同月比+15%と大きく増えています。4月も+16%でしたので2ケ月連続で大きく増えています。相続対策の賃貸住宅建設が続いていることが主要因です。ただ需要以上の着工が続いていて、空室率が上昇し、家賃相場が下がっていますので、この先は少しブレーキがかかってくることが予想されます。
分譲マンションは1万1236戸で前年同月比+0.8%と微増です。ただ1万1000戸超えが4ケ月連続ですので、耐震偽装による着工見送りからは脱しています。
分譲一戸建ては1万796戸で前年同月比+18%と大きく増えました。ただ1万1000戸には届いておらず、前年同月が9148戸と少なかったために前年同月比が大きくなってしまっています。1万戸超えは昨年の6月から12ケ月連続ですが、1万1000戸は昨年12月以来届いていません。超低金利により低所得層の購買意欲は旺盛ですが、大都市圏が土地高騰により販売価格が高くなりすぎて売れゆきが鈍り、着工も減っているために、もう一歩伸びません。消費増税の見送りの影響は8月以降に現れると考えられます。また、円高の影響は製造業の業績低迷見込みで冬の賞与が減る見込みとなる10月以降に現れると考えられます。

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