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消費増税が見送られたが、新築一戸建て分譲の購入意欲は衰えていない。

投稿日:2016年6月23日

消費税の増税が見送られましたが、新築一戸建て分譲の購入意欲は衰えていません。

新築一戸建て分譲住宅の購入者の最多年齢は32歳です。この32歳の平均年収は438万円です。この年収の6倍が適正な住宅価格とすると2628万円です。しかし首都圏の新築一戸建て分譲の平均販売価格は3796万円なので、1168万円も高いものとなっています。
この価格は購入6倍年収としたら632万円になります。32歳で年収600万円以上は全体の17%で約8万5000人いるので、この人達が買っているといえます。
また首都圏の新築一戸建て分譲の住宅着工戸数は5万7000戸ですので32歳が全体の10%を占めるとすると5700戸になります。となると着工5700戸/600万以上85000人=7%となります。通常は5%くらいなので、顕在化率は140%となります。首都圏で年収600万円以上の32歳は購入意欲が+40%高くなっているといえます。
金融緩和と超低金利が購入意欲増加の一番の要因ですが、その底にあるのが「日本人の新築神話と土地神話」です。
 中古マンションがブームとなっていると言われますが、レインズ成約報告で5月は3008件ですので、未報告分を加えると5000件超と推測されます。新築マンションの住宅着工戸数は7157戸なので、中古よりも市場規模は大きいと言えて、中古マンションがブームとは言い切れません。確かに以前よりも中古の販売戸数は増えていますが、新築の「高機能性」と「安心・安全」は魅力のあるものとなっています。
同じく戸建ての中古もレインズ成約報告で1031戸ですから未報告分を入れても3000戸には届きません。ところが新築一戸建て分譲の首都圏の住宅着工戸数の5月は5145戸ですので倍以上あります。
新築神話に加えて、耐震性能と省エネ性が新築のほうがはるかに良くて、中古戸建てが劣ることが挙げられます。
土地神話についても、首都圏の路線価は上昇に転じています。全国的には下落傾向にある中で上げています。これは人口減少による土地価格の下落の中で、首都圏は転入人口が多いことによるものです。人口が増えれば、住宅需要も増えて、土地価格も上昇するのです。

これらにより住宅ローンが組めるようであれば新築一戸建てを購入しようという人が多いのです。人気エリアであれば「リーバースモーゲージ」も組めるので、将来資産になるだけでなく「個人年金」の代わりにもなります。株式低迷・投資信託低迷の中で新築一戸建て分譲は、使用価値もあり資産性もある商品となっていることもあります。これは手持ち金のある人が不動産投資しようというものも促しています。

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