投稿日:2015年7月31日
2015年6月の住宅着工戸数が国土交通省より発表されました。全体の戸数は8万8118戸で前年同月比+16.3%と大きく伸びました。分譲マンションと貸家が大きく増えていて鉄筋コンクリート造の高層建築物が前年同月比+30%と投資マネーが住宅着工を大きく押し上げています。
業態別の戸数をみると
持家は2万6643戸で前年同月比+7.2%と増えています。千葉県や静岡県が前年同月比を大きく増やしています。賃貸併用などが増えているのと大型土地分譲などにおける建築条件付きでの建築が増えています。
貸家は3万5600戸で前年同月比+14.6%と増えました。鉄筋コンクリート造が前年同月比+30%と大きく増えていて、高層賃貸が増えています。金融緩和マネーや外国人投資や相続税対策マネーが入っているためです。そのため東京都が前年同月比+42.6%と大きく増えています。
そして分譲マンションが1万4173戸で前年同月比+82.8%で大きく増えました。こちらも東京都が前年同月比+78.3%と大きく伸びたためです。外国人投資と相続税対策マネーが入ってきているためです。この1万4173戸は2008年9月以来ですからリーマンショック後では最大となりました。ただ実需は低迷しているので、かなりイビツな市場となってしまっています。
分譲一戸建ては1万1160戸で前年同月比▼2.9%と唯一前年割れしました。首都圏と近畿圏が前年同月マイナスとなり、1000戸超えはわずか3都県でそれらも全て前年同月マイナスと全般的に低調でした。戸数で全国一番の東京都が前年同月比▼10%と減らしています。土地の価格が上がり、労務費や資材費も上がったために販売価格が上がり、需要価格とのかい離が起きているためです。