投稿日:2015年4月22日
昨日、全国の小中学校で全国学力テストが実施されました。そのテストで毎年上位となる福井県の教育方法が注目を浴びています。
福井県の学力向上の秘密を探り自分の県に生かそうといろいろな県から教師が1年間の研修に行き、その報告が昨年されています。それを一言で言えば「規律と共有」です。
学習指導においては
①小中連携の強化と共有化
小中での教員異動が盛んで指導内容が共有化されていて、生徒が小学校から中学校に行っても混乱が少ないと共に、授業指導などの研究・共有化がなされている。さらに中学校では学年を超えて学科指導をしており、指導方法の共有化とともに学習到達度の把握が詳細に行われている。
②テキストの量が多い
テキストの量が多いと共に、質も充実している。生徒に対しての課題・宿題も多く、それにより各自の学習到達度を把握できて、それを教科会や学年会で話し合い、改善するとともにテスト問題などを多くの教師で作っているので、よりよいものができている。これを推進する教科会が時間割に組み込まれていることが、教師の実行を促進している。
そして生活指導においては
①清掃指導
無言清掃と呼ばれているもので、全員で雑巾を使い水拭きの掃除を行う。清掃前には教師も無言で指示して、清掃場所の前で1分間黙想をした後に、無言で雑巾かけを行う。社会活動の規律を頭で考えさせて体で覚えさせていくというとても大切なことが行われている。教師はそれを黙って見ているが、しっかりと見守っている姿勢が生徒にわかるために実行できている。
②時間の規律遵守と教師の姿勢
登校時間は7時55分を厳守している。授業2分前着席の定着もある。これは教師自らも授業開始前には教室に入っていて時間遵守の姿勢をみせていることによる。そして授業はノーチャイムで始まる。帰りの会も定時に行われることで時間の規律は定着している。そして放課後の部活動も顧問の教師はもちろん副顧問も立ち合い、規律を保たれている。
このように福井県では学力向上の基礎となる「規律」と「指導と生徒理解度の共有」をするために県上げて行われていて、それを現場の教師一人ひとりが熱心に行っていることが全国ナンバーワンの学力につながっているといえます。