投稿日:2015年3月31日
国土交通省より2015年2月の住宅着工統計が発表されました。合計戸数は6万7552戸で前年同月比▼3.1%で昨年3月以降の12ケ月連続で前年同月マイナスとなりました。ただマイナス幅は昨年5月から1月までの平均▼13.3%から▼3.1%まで小さくなりました。消費増税駆け込みによる積み上げが昨年1月で終わったためです。消費増税駆け込みによる積み上げは2013年5月から2014年1月の期間ですが月平均で8万5546戸で前年同月プラスは+13.5%となっていました。それが昨年5月から今年1月までの期間で前年同月比▼13.3%と反動減となっていました。
2月の前年同月比は▼3.1%とマイナスとなりました。マンション以外の持家・貸家・分譲戸建がマイナスとなったためです。
持家は2万813戸で1月に次いで2万戸強という少なさです。これは2009年1月・2月以来となるので6年振りとなりリーマンショックによる不振と同じレベルの低さです。地方圏が▼10.3%と回復していないのが主要因です。都市圏は▼8%前後となっていますが、賃貸併用や二世帯などが好調で一般住宅のマイナスをカバーしています。
貸家は▼7.5%ですが、首都圏は+6.6%とプラスとなっています。神奈川県が前年同月比+49.9%と大きく増えたためです。相続対策の貸家建設が増えていることが要因です。ただ中京圏は▼22.4%で、近畿圏▼19.0%で地方圏は▼11.6%とマイナスとなっていて全国的には前年同月マイナスとなっています。
マンションは前年同月比+23.3%と大きくプラスとなりました。東京都が5168戸と全国1万693戸の半分をしめているのですが、それが前年同月比+95.8%と大きく増えたためです。東京都以外の戸数は5525戸しかなくて前年同月の東京都以外は6035戸なので前年同月比▼8.5%と減っています。つまり東京都だけが好調で、それを除くと前年同月マイナスとなっているということです。
分譲戸建ては前年同月▼0.2%と10ケ月連続でマイナスとなりました。一番大きな需要の東京都が1235戸と少なくて前年同月比▼11.8%と減ったためです。そのため全国の着工の半分をしめていた首都圏が前年同月比▼4.2%と減りました。ただ地方圏は+8.1%とプラスになっていますので底打ちは近いといえます。
これで2014年4月から2015年2月までの11ケ月で合計81万583戸になりました。この11ケ月累計の前年同期比で▼11.7%と減っています。3月は6万5000戸前後と見込まれるので2014年度の年間では87万5000戸前後になる見込みです。前年度比では▼11.4%となります。2013年度の89万3002戸よりも減ることになります。