投稿日:2015年3月9日
街角の景気感を探る「景気ウォッチャー」の2015年2月調査分が内閣府より発表になりました。「景気の現状水準判断DI」は50.1ポイントで前月の45.6から+4.5ポイント上がり昨年の7月以来の50ポイントを回復して景気が良くなったことを示しています。
昨年の消費増税となった4月に41.1ポイントと大きく下げてから7月には513ポイントと回復しましたがそれ以降は50ポイント割れが続いて11月には41.5ポイントと景気が低迷しているとなっていました。それが12月に45.2に上がり1月は45.5ポイントと少し上がり2月には50.1ポイント大きく上げました。
ただ内訳をみると「雇用関連」が59.1ポイントで全体を大きく牽引しています。失業率の低さとベースアップが予定されているなど雇用をめぐる環境は良くなっていることが数字を上げています。しかし、「家計動向関連」は48.4ポイントと50ポイントを割ったままです。特に小売り関連は48.0と低迷していて、雇用の好環境が必ずしも消費につながっていない現状を表しています。
ただ「景気の先行き判断」をみると家計動向関連は52.4ポイントと先行きは改善するのではないかとみています。特に低迷していた「飲食関連」が先月より+7.9ポイント上げて54.7ポイントと大きく上げています。これから給料が上がれば外食などにもお金をかけられるというこでしょう。
ただ地域別にみるとまだら模様となります。最高なのは沖縄の56.1ポイントです。海外旅行者の増加が大きいといえます。ただ50ポイントを割っているのが、北海道49.3・東北47.0・関東48.0・中国48.6となっています。関東以北は全て50ポイントを割っていて「東低西高」が鮮明です。近畿圏や九州など海外旅行客の落とす金額が押し上げているといえます。しかし東北が47.0となっていて全国最低となってしまっています。復興予算の未消化など復興工事の完了待ちにより伸びきらないところがあります。また雇用を伴う産業の再生が遅れていることにも影響されています。
しかし景気の先行き判断では50.7ポイントとなりましたので遅らばせながら少しづつ復興が進んでいることの表れともいえます。やはり「かさ上げ工事」が終わり、住まいが落ちついてくると景気も回復してくると期待されています。