投稿日:2015年2月28日
今週に販売広告された首都圏の新築一戸建て分譲は3万3414戸ありました。1月末が3万5890戸なので▼2476戸減りました。完成在庫が2万3282戸で1月末の2万4467戸から▼1185戸減ったので、それ以外が▼1291戸減ったということで完成在庫よりも通常在庫のほうが契約がよかったということになります。販売平均は3566万円で1月末の3557万円からは+9万円上げています。2月の新規販売の平均価格が3904万円と高かったためです。
新規販売は2000戸強と少なかったのですが、東京都の新規販売が700戸前後で全体の3割以上をしめていて、その販売平均が4646万円と高いために販売平均が上がりました。販売戸数が多いものでは東京都練馬区谷原4丁目の7戸分譲が4780万円となっていたり、調布市緑が丘の6戸分譲が4680万円などあります。それぞれは地域の相場観としては妥当なものですが首都圏全体からすると高額帯になります。この東京都の新規販売の多棟分譲で3000万円以下は無くて最も安いもので東村山市の5棟分譲が3080万円からとなっています。最も高いものが世田谷区桜上水の4棟分譲で6980万円となっています。
首都圏全体で見ると安いのは柏市大津ケ丘の10棟分譲が2730万円というものもあり2000万円台のものも見受けられます。ただ千葉県全体の平均でも3166万円と3000万円を超えていて上昇傾向にあると言えます。
ただ完成在庫で販売戸数が5戸以上のものは平均で3054万円と安くなっています。最も安いのが船橋市新高根で1780万円からと安くなっています。郊外物件でありながら土地が84㎡と小さいことがネックです。次いで千葉市緑区あすみが丘で1980万円からがあります。JR外房線になり乗り継ぎが不便になる上に土気駅徒歩19分とやや遠いことがネックです。そして土地は169㎡あるのですが建物が99㎡と郊外住宅としては小さいのも顧客離れの原因です。
東京23区でも葛飾区白鳥の8棟分譲が残り4戸を3980万円と安いのですが建物が80㎡と小さすぎるために残っています。これでは同じ金額でマンションの70㎡台が買えてしまうのでファミリー層には不向きです。
やはりそれぞれの地域でお客様が望む企画・土地・建物がありますので、それとズレてしまうと売れません。デベロッパーからすると安くするために土地を小さくしたり、建物を小さくしたりしますが、間取りが使いづらいとか日当たりが悪いとなると、無理やりに新築一戸建てを買う必要はなくなります。そのへんの勘違いが売れ残りの原因といえます。