投稿日:2015年1月13日
新築一戸建て分譲の今週の販売で市・区別の販売平均価格の高い順でみると全て東京23区となり、特に都心10区で占めました。そして一番高かったのは目黒区で8988万円となり前年同期比+22%・+1672万円も上げています。土地の価格の上昇が顕著となっています。
新築一戸建て分譲の市・区別の販売価格の高いランキングは
① 目黒区 販売平均価格 8988万円(前年同期7316万なので、+1672万・+22%)
② 渋谷区 販売平均価格 6833万円(前年同期6111万なので、+722万・+11%)
③ 文京区 販売平均価格 6790万円(前年同期6284万なので、+506万・+8%)
④ 世田谷区 販売平均価格 6590万円(前年同期6299万なので、+291万・+5%)
⑤ 杉並区 販売平均価格 6044万円(前年同期5965万なので、+79万・+1%)
となっていて、新築一戸建て分譲の販売平均価格のトップは目黒区でした。昨年の年末もトップでしたが、前年よりも+22%も高くなり、二位の渋谷区より2000万円も高くなっています。以前は世田谷区が最高価格でしたが、目黒区の方が渋谷など都心に近くて東急東横線の人気が高くなっていることがあります。そして目黒区のほとんど全域が住宅地である上に、建築協定などが少なくて新築一戸建て分譲の開発がしやすいということがあります。ただ、ほとんどが2戸以下の分譲となっています。
そして二番目が渋谷区ですが、前年同期からの伸び率が+11%となっています。この前年伸び率は目黒区が一番で価格が高いほど伸び率が高くなっています。人気アドレスは買いたい人が多いために、開発・販売リスクが低いので投資が集中しているためです。ただ素地の土地の価格で言えば目黒区よりも渋谷区の方が上です。それが新築一戸建て分譲の価格では逆転しているのが、渋谷区の新築一戸建ての土地の平均が57㎡と都内で最も小さくなっているためです。渋谷は高度集積地域が多いために容積率が大きくて商業ビルやマンションがほとんどです。新築一戸建ての用地も容積率が大きいために土地が少なくても3階建てが建てられるので、極限まで小さくするということになっています。目黒区のように住宅地となると平均で89㎡となるので、渋谷区は土地を小さくして土地活用度を高めて価格を下げているといえます。
三番目には文京区が入りました。これも従来の一戸建ての人気である世田谷区や杉並区を超えています。山手線内部で交通便利であることと、比較的に標高が高くて地盤が強いことがあります。そのために予想震度で7というエリアは無く、ほとんどが6強となっているので、性能評価制度での耐震等級の最高であれば一戸建てでも被害が無いとされます。それに東京大学やお茶の水大学など日本で最高の教育機関があることで教育レベルが日本最高と言われていることが人気の要因です。
そして従来のツートップの世田谷区と杉並区が四番目・五番目になりました。杉並区は前年同期とほぼ一緒で価格が上がっていません。中央線沿線は依然として人気ですが、京王井の頭線などの人気がやや陰っています。東急東横線と田園都市線人気に押されています。
そして、このランキングに入っていないのが、千代田区・品川区・港区の都心三区です。土地が高くなりすぎるのと、容積率が大きいなどで、商業ビルやマンション適地となってしまっているためです。たまに販売がされますが、1億円超えでも希少性ですぐ売れてしまいます。ただ、立地が悪く日当たりの悪い物件が多いのですが、それは日本トッブクラスのアドレス人気がカバーしているのと、土地価格の将来性などで売れています。