投稿日:2015年1月12日
新築一戸建て分譲の価格は都心ら離れるほど安くなるという傾向があります。ただ、人気の駅とかによりそれは逆転することがあります。それを京浜東北線の埼玉県の駅でみとみます。
新築一戸建ての今週の販売で京浜東北線の駅の徒歩分数別の平均価格をグラフ化すると
川口駅が京浜東北線で東京駅まで乗車時間が27分で、大宮駅が46分ですから普通で言えば川口駅が一番高くて大宮駅が安くなるのが普通です。ところが実際の販売平均価格をみると、駅徒歩10分以内で川口駅が4055万円であるのに対して一番高い浦和駅が5424万円となんと1400万円も高くなっています。グラフにしても本来は川口が一番高くて右に行くにつれて安くなる「右肩下がり」のグラフになるはずが逆に右上がりになっています。
駅徒歩10分の平均価格を見ると、川口駅から西川口駅・蕨駅が4000万円強であるのに、次の南浦和駅から5500万円を超えてまったく違う相場となっています。南浦和駅徒歩10分が高い理由は、学区である岸中学校の進学実績の高さによる人気です。県立高校として東大合格者が全国トップの浦和高校などの超一流進学校への合格者が多いので、公立教育レベルが高いと人気のさいたま市の中でも人気の中学校であるので、その学区に住みたい人が多いために土地が高くなり、新築一戸建て分譲の価格も高くなっています。教育環境が土地相場に影響する事例の代表といえます。
またその南浦和駅の徒歩10分以内は5653万円ですが、徒歩30分以上は2730万円と3000万円も安くなります。これは徒歩分数だけでの価格ではなくて、教育環境人気の差です。駅徒歩10分以内には埼玉県トップクラスの人気の中学校ですが、駅徒歩30分以上で価格が安いエリアは川口市で不人気の学校エリアになっています。教育環境が3000万円もの価格差がでてしまう例です。
ついで高いのが大宮駅の5490万円ですが、この理由は教育もありますが、それに加えて商業と交通便利が加わったものといえるでしょう。大宮駅前にはそごうに高島屋など商業が集積していて埼玉県ナンバーワンです。そして交通便利で言えば、新幹線が東北に上越に長野と3路線もあります。さらに湘南ライナーに埼京線に川越線に東武野田線など「北関東の玄関口」と言われる豊富さです。
そして各駅の中でも逆転がおきています。普通は徒歩10分以内が最も高くて、分数が多くなれば安くなるのが普通です。北浦和駅などはその通りになっています。しかし西川口駅は徒歩30分以上が20~30分より高くなっています。上青木周辺の人気が高いためです。上青木中学校の人気が高くて、その周辺に住みたい人が多いために高くなっています。特に川口駅徒歩30分以上のエリアと西川口駅の徒歩30分以上エリアは近いのですが川口駅徒歩30分は2649万円と安いのですが西川口駅は3785万円と1000万円の高くなっています。これは川口駅徒歩30分エリアから西川口徒歩30分エリアへの移動が多いということを表しています。教育を含めた周辺環境がこれだけ価格相場に影響しています。
京浜東北線の埼玉の各駅は都心からの乗車時間というより、周辺環境・教育環境で大きく価格差が出ているエリアといえます。