投稿日:2014年10月1日
新築一戸建ての9月の新規販売戸数は6444戸で前年同月比▼25%と大きく減りました。平均販売価格は3354万円で+22万円(+0.7%)と前年同月比では変わりないのですが、春先より上がってきています。
戸建分譲研究所が全国の新築一戸建ての販売広告を集計した戸建分譲データベースの集計結果として、新築一戸建ての9月の新規販売は6444戸で今期最低の戸数となりました。販売中戸数が多く、特に完成在庫が多いために、9月の中間決算を迎えて販売中在庫の契約・売上・資金回収を最優先にしたために新規販売が少なくなりました。
9月の6444戸は今期最低であるばかりでなく、昨年来でも最低となりました。
昨年6月から今年の5月までの平均は1万531戸と多かったのですが、6月から8月は平均8904戸まで減っていました。それがさらに減り6444戸まで減りました。
住宅着工戸数は4月から8月の平均は1万673戸なので月1700戸くらいが販売を先送りされているといえます。新築一戸建て分譲の販売・着工に先駆けて用地仕入れをするのですが、今年の主要新築一戸建て企業の用地仕入は前年度よりも+5%以上増えていました。そのために着工は増えることになります。そのため着工戸数は1万戸を超えるものができいるのですが、契約戸数がついてこないために、大型分譲などにおいて期分け分の建築確認申請は出さざるをえないのですが、販売はまだ残っているために新規販売できずに先送りしている例が多いのです。
そのため新築一戸建ての新規販売戸数は10月以降は再び1万戸に近づくものと考えられます。そうでない時は用地仕入れしたものを新築一戸建て分譲をあきらめて、土地売りに回す時です。
また新築一戸建ての新規販売価格が上がっています。
昨年の春先は3300万円以下でしたが7月に3347万円をつけて後はジリジリと上げて今年の3月には3364万円となっいました。労務費の上昇と部資材費の上昇による建築原価の上昇によるものです。
ただ消費増税後の契約低迷により契約価格があがっていないために、新規販売平均価格も上げられず5月は3294万円と3300万円を割りました。
その後は原価上昇圧力によりジリジリと上げていき7月は3326万円と3300万円台となりました。そして9月は3550万円を超えて昨年秋の相場に戻ったといえます。
ただ足元の契約平均価格は上がっていないために、新規販売平均価格と契約平均価格との差が広がっています。