投稿日:2014年6月9日
街角の景気動向を表している「景気ウォッチャー」の5月が内閣府より発表されました。景気の今を表す「現状判断DI」は45.1となり前月の41.6よりは+3.4ポイント回復しましたが50を割り「景気は悪い」との判断でした。
消費増税となった4月に41.6ポイントと3月の57.9から急落しました。消費増税の反動減が顕著となりました。そして5月はやや回復しましたが依然として消費増税反動減が続いています。
特に小売関連が39.2ポイントと低迷しています。前月の31.9よりは回復しましたが反動減がキツイ結果となっています。「反動減が少しは回復しているが、消費増税前の水準には戻っていない」「消費増税の影響が4月よりも出ている」などの回答があるなどバラツキはあるが消費増税の影響は出ています。
飲食関連は43.7となり前月の48.1ポイントよりも下がりました。食料品価格の上昇による節約の影響です。また住宅関連も43.4で前月の44.7よりも下げました。消費増税の駆け込みが多かったために反動減からの回復が見えていないためです。
地域別にみると東北地方が41.4と低迷しています。家電量販店などは前年の販売量の75~80%と低迷しているとの回答があります。消費増税で需要をかなり先食いしてしまったためです。その他ほとんどの地方が50以下で景気が悪いと判断していますが、沖縄だけが唯一の50超えとなりました。公共工事の着工などが押し上げています。
そして今後の見込みを表す「先行き判断DI」は53.8となり50を超えて今後は良くなるだろうとみています。特に雇用関連は58.6と高くなっています。失業率の低さとベースアップの実施と夏のボーナスの増額という良い状態にあるためです。これが全体を引っ張り上げれば景気は回復すると思えます。