投稿日:2014年5月9日
新築一戸建てで中古になっても価格が下がらないどころか逆に新築時より高く売れるという「儲かる」駅ははやはり都内一等地となりました。
新築一戸建ての2013年度の契約で首都圏において駅別の契約平均価格を算出して、同じく中古戸建ての駅別平均価格を築20年が最も多いためにその他の築年を年調整で算出して、土地の大きさを合わせるため100㎡換算(23区は80㎡換算)で計算した価格を比較して、中古になっても価格が下がらない駅を算出しました。イレギュラーを排除するために2013年度で10戸以上の契約実績があった駅のみとしました。
その結果の上位10駅と下位10駅は
一位は麻布十番で、二位の広尾など上位には東京都内の超一等地がずらりと並びました。これらは新築価格と築20年価格と比較するとプラスとなっていて、新築一戸建てを買うと、買ったときよりも中古20年のほうが高く売れるという「儲かる」駅となっています。
これらの駅は土地の価格が下がりづらい駅であるとためと言えます。人口流入超過エリアであるため住宅地への需要が多いのですが、それ以上に商業などの需要が高いために、土地に対する需要が日本で一番多い土地と言えます。そのため全国的地価下落局面においても上昇するということで、新築一戸建ての価格も下がらないのです。
そして騰落率の悪い駅をみると、やはり都心ターミナル駅よりも60分以上かかる駅が多くなっています。
最下位の横須賀中央駅は新築価格から築20年すると▼56%下がっていて、建物価格の減価償却分以上下げていて、土地の価格が▼20%以上下げている計算となります。
また384位の春日部駅のように、1980年代に活発に新規開発されたものが中古として大量に販売されてきているのですが、住宅需要が1980年代より少なくなっているために、相場感以上に下げてしまっている駅もあります。
つまり新築一戸建てを買って「損しない」駅は20年後に現在の住宅需要よりも多いと見込める駅・エリアとなります。
そのためには吉祥寺駅のように商店街や自治体が一体となって美化に取り組み「安心・安全」かつ「おしゃれ」な街並みを作り・維持していけるかにかかっています。
これらは東京のみならず横浜市なら「センター北駅」が騰落率▼6%とほとんど下がっておらず、さいたま市なら「さいたま新都心駅」の騰落率が▼11%と埼玉県トップとなっています。いずれも地元民と行政が一体になって街づくりをしている駅・エリアになります。
新築一戸建てを買って「損しない」駅は、「街づくり」が盛んなところと言えます。