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主要建設会社の10-12月期決算は受注高が大きく増えた。

投稿日:2014年3月17日

主要建設会社39社の2013年10月から12月の決算が集計されましたが、受注高が前年同期より+32.4%と大幅に増えました。建設の多さがみてとれます。ただ売上は過去数年前の受注によるものなので前年同期比+7.9%にとどまりました。しかし販管費の削減などにより経常利益は前年同期比で+149%と大きく伸びました。

建設経済研究所が主要建設会社39社の2013年10月から12月の決算を集計しました。その結果、

・受注高合計 7兆8023億円(前年同期比+32.4%)

・売上高  8兆3340億円(前年同期比+7.9%)

・売上総利益  6153億円(前年同期比+21.4%)

・売上総利益率 7.4%(前年同期は6.6%なので+0.8%)

・販管費  4379億円(前年同期比▼0.5%)

・販管費率  5.3%(前年同期が5.7%なので▼0.4%)

・営業利益  1774億円(前年同期比+167.9%)

・営業利益率 2.1%(前年同期が0.9%なので+1.2%)

・経常利益  2030億円(前年同期比+149.1%)

・経常利益率 2.4%(前年同期が1.1%なで+1.3%)

受注高は前年同期比+32.4%と大きく増えました。大手から中堅までまんべんなく増えていますので、建設全体ボリュームが増えていることがうかがえます。その中で中堅の伸び率が一番低いのをみると、キャパオーバーで受注しきれていないものが多いことがわかります。特に土木が大手は前年同期比+41.3%であったが、中堅は28.7%となっていて施工能力の差が出ています。

それは売上高にもみてとれて、大手は前年同期比+6.5%にとどまっているものが、中堅は+14.4%と高くなっています。昨年までに受注を増やしていて、新たな特需を受注しきれないようになっています。

また売上総利益率は7.4%となり、前年同期6.6%と近年の最低から回復しました。2009年は7.4%、2010年は8.8%で、2011年は7.6%であったので、昨年の売上総利益率は近年で最低かったといえます。それだけ2009年頃の受注は厳しかったということです。民主党・鳩山内閣の「ハコからヒトへ」で公共事業の見直しがキツかったせいともいえます。

ただ、その受注の厳しさゆえに販管費の削減は進められていて、前年同期比で▼0.5%とけずったために、それが営業利益率の改善につながりました。前年に0.9%まで落ちたものが2.1%まで回復しました。特に準大手などは前年同期は赤字であったのが黒字転換して2.3%もの利益率をだすようになりました。

その結果経常利益率は2.4%となり、過去5年において最高となりました。

しかし、回復したとはい営業利益率は2%くらいなので、施工リスクや部資材高騰リスクなど考えると厳しい状態にあるとはいえます。特に今回発生している大型マンションの建て替えなど発生すると数十江億円の特別損失が発生してしまうので、その受注形態と期間のリスクを考えると営業利益率は通常の企業並みの7%超は欲しいところです。

 

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