投稿日:2014年1月20日
新築一戸建て分譲で1月18日に販売広告されたものは首都圏で3万1211戸と先週より増えました。特に3月までに完成する予定の物件の販売が増えました。消費増税駆け込みの販売がピークを迎えているといえます。
アトラクターズラボの戸建分譲データベースより先週末の1月18日に首都圏で販売広告されたものを抽出集計したところ
・販売広告された戸数 3万1211戸・平均価格 3596万円
・内 完成済 1万5111戸・平均価格 3460万円
・内 1~3月に完成する見込みのもの 1万2231戸・平均販売価格 3677万円
・内 4月以降に完成するもの 3157戸・平均販売価格 3916万円
全体の販売戸数の48%が完成済となっています。ただ、これらは販売開始されてからすでに3ケ月以上たっているものがほとんどのため、あまり人気立地がありません。そのため全体の販売平均が3596万円なのですが、これらは3460万円となっていて▼136万円安くなっています。
そして3月の消費増税期限までに完成する見込みのものが1万2231戸あり全体の39%となっていて、月にすると4000戸超という多さとなっています。そのため、意外な掘り出し物も見受けられます。
そして4月以降に完成するものは3157戸となっていて全体のわずか1割しかありません。本来の販売見込みとしてはその3倍はあると思われますが、3月消費増税期限前の物件の販売に注力しているために、この物件の販売は後回しにされています。ただ販売平均価格が3916万円と3月までに完成見込みの販売平均価格の3677万円から+239万円・+6.5%も跳ね上がっていて、主には部資材の高騰による価格上昇ですが、その価格に見合う面白い物件もあります。
今週販売された中での面白い物件を抽出すると、東京では
「杉並区梅里、土地54㎡・建物109㎡、丸ノ内線・新高円寺駅・徒歩7分、4680万円」これは土地は小さいですが建物は109㎡と大きくて、丸の内線の駅徒歩7分で新宿まで5駅10分という交通至便さが売りです。一番人気は中央線沿線ですが、新高円寺駅の周辺環境は、高級住宅地というよりは一戸建ての密集した住宅地で、標高が43メートルと都内では比較的に高いところですので、地震も津波も安心な場所です。
そして神奈川県では
「横浜市青葉区荏田西、土地60㎡・建物104㎡、田園都市線・市が尾駅徒歩7分・4180万円」。人気の横浜市青葉区で、人気の田園都市線の駅徒歩圏の物件は貴重です。一番人気は青葉台駅なのですが、徒歩圏で5000万円以下がなくなってしまいました。それでも横浜らしい閑静な街並みは同じです。東名高速道路が近くて、土地が小さいのが欠点なために4180万円と安くなっているのが面白い点です。
埼玉県では
「さいたま市浦和区上木崎、土地69㎡・建物99㎡、京浜東北線・与野駅・徒歩6分・3980万円」。文教都市さいたま市の中でも浦和区は教育レベルが高くて人気の場所です。そして京浜東北線は東京駅まで一本で40分以内に行けるなど交通利便性はいいです。本来は隣の北浦和駅が一番人気ですが、ここはその反対の隣の駅の「さいたま新都心駅前」の複合ショッピングセンターのコクーンまで徒歩でいけるという生活も便利な場所です。この周辺の物件としては土地が小さいですが、建物が99㎡ありますので使い勝手も悪くないので、子育て世代にはお買い得な物件です。
最後の千葉県は
「市川市南八幡、土地68㎡・建物94㎡、総武線本八幡駅徒歩5分、4980万円」総武線本八幡駅は東京駅まで30分以内で行ける近さです。その駅徒歩5分の環境は商業と住宅と工業とが混在していて最寄に京葉道路のインターがあるエリアです。そのため自動車の往来は多いのですが、ある意味では活気のあるエリアといえます。土地68㎡で4980万円は少し高いかんじがしますが、隣の市川駅徒歩圏の物件がなくなっているだけに、本八幡駅が5000万円以下で買える駅となっています。
このように、先週末販売の物件で面白いのは、一番人気の駅の隣の駅にお買い得物件があるということです。そしていずれも土地は小さいというのが安い理由です。それでも建物が100㎡あると使い勝手は良いので、面白い物件と言えます。