投稿日:2013年12月5日
住宅ローンの長期固定金利の代表格である住宅金融支援機構のフラット35の12月の実行金利が1.800%に下がり、史上最低金利に並びました。
フラット35の平成22年4月以来の金利の推移をみてみると
平成22年4月は最低金利が2.590%でした。それが下がっていき平成22年9月に2.060%をつけて、この時点での最低金利となりました。
それが反転上昇していき平成23年4月に2.630%をつけて、2.6%台に戻しました。ここ年ではこの金利が最高金利となっています。
その後、金融緩和などで住宅取得推進のために超低金利誘導政策がとられてフラット35の金利は下げに転じました。その一つのピークが平成24年12月に1.810%と史上最低金利となりました。
そして「異次元金融緩和」が行われて低金利政策がとられて平成25年4月には1.800%と史上最低金利を更新しましたが、アメリカの金融緩和終了見込みに振り回されて、今年7月には2.050%と2%を超えました。
しかしアメリカの金融緩和の終了見込みが年内はないという観測に変わり国債金利は低下して、フラット35の金利も低下をみせてこの12月に4月に並ぶ1.800%と史上最低金利に並びました。
今回の12月の金利で珍しいのは、最低金利が史上最低の1.800%で4月に並んだこともありますが、12月実行分の最高金利が2.450%で、4月の2.750%を0.3%もの大きく下回ったことです。前月からでは0.3%も下がり、最高と最低の差が0.65%と縮まり、通常の1%弱から突然に団子状態になりました。消費増税駆け込み需要の契約が一段落して、全体の貸出件数が減るのに対して、各銀行自体は減らしたくないという銀行間の貸出競争の激しさが背景にあると考えられます。
今後の金利見込みとしては、アベノミクスの異次元金融緩和が続き、アメリカの金融緩和も継続をされれば、2%以下の史上最低金利水準で推移するものと考えられます。ただアメリカの金融緩和の縮小見込みとなれば日本の国債の上昇圧力となりフラット35の金利も上昇場面に転じます。その時は2%超えは確実で、最悪現状からインフレ目標2%がオンされて4%弱まで上がることも考えられます。
いずれにせよ現在の水準は史上最低金利で住宅ローンの借り時であるこは間違いありません。