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日本経済は「カイゼン」から「子供のいる幸せな家族」に転換しなければならない。

投稿日:2016年1月11日

日本の経済生産性向上は日本独特の文化により長期低迷していて、アベノミクスによる小手先の手段では解決できていません。

それは日本企業はソフトウェアや投資を戦略的価値を創造する新たな活動よりも、既存業務のコスト削減を重視する傾向があるからです。

またサービス業の生産性向上への意識が薄いからです。そのため日本では製造業の生産性が「失われた20年間」でも上昇し続けたのに対し、サービス業は1991年をピークに低下し続けているのです。

住宅産業においても、太陽光発電などハードの追求だけで「住まい価値創造 = 住むことによって得られる家族の幸せ。子育てに良い住宅」などの付加価値化が乏しいために、総人口の減少により住宅着工は減少しています。

ロバート・コールら研究者の調査によると、IT(情報技術)投資の目的を日本企業に聞いたところ、最も多かった回答は「作業の効率化、低コスト化」で48%、次いで「商品とサービスの開発強化」の22%だった。一方、米国企業で最多だったのは「商品とサービスの開発強化」の41%で、「ビジネスモデルの改革」の29%がそれに続いた。日本企業では「ビジネスモデルの改革」は7位で、わずか13%だった。

その結果として、2011年に日本は国内総生産(GDP)1ドルの創出に4.8ドルの資本(工場や設備、研究開発など)を必要とした。これに対し、米国は3.1ドル、比較的豊かな32カ国の平均は3.8ドルだった。日本の短所は「知識ベースの資本(KBC) 」に最も大きく表れている。(KBCは研究開発費、ソフトウェア、そして「経済的遂行力」で構成される。)日本企業のKBCへの投資はGDP比8.4%と、経済協力開発機構(OECD)加盟国のうち裕福な21カ国で5位だった。研究開発費の対GDP比は2.4%と3位、ソフトでは同2%と2位だった。そして資本や人的資源、技術力などを収益にどうつなげたかを示す経済的遂行力は同1.8%と最下位から2番目。平均の3.1%をすら大きく下回った。KBCが極めて重要なのは、成長をけん引する「全要素生産性(TFP)」の上昇につながるからだ。TFPは企業の生産性から人的労働力や設備、研究開発などの資本を除いたもので、技術上の進歩を示す指標とされる。OECD加盟国のうち13カ国の平均では1996年から2007年まで労働者1人当たりGDP上昇率の約4割にTFPが寄与したしかし日本ではその比率は19%にとどまった。日本企業がKBCへの投資から、他国の企業と同等の恩恵を得ていないからだ。

日本では「サービス残業」や「有休取得は悪」という雰囲気があり、「投下資本単位労働生産性の向上」よりも、「固定給長時間労働による生産量の向上」が重視されているためです。また「売上前年度比+3%」が重要で、「新規事業売上比率30%」というものは軽視されています。

また日本ではサービス業は生産性が低くて低スキルの職種しか生み出せないとの考えが依然根強い。一方、米国ではサービス職の約3割がマネジャーやアドミニストレーターといった最高位のスキル職に位置づけられている。

ビジネス創造というものが日本の企業組織の中では軽んじられているためです。

住宅産業においては、営業は「何戸の契約をとった」が重視されていて、「何戸の幸せな家族。子育てを手伝った」という指標はありません。本来は少子化の特効薬として「子育て環境の良い戸建分譲」がもっと日本の政策の中心にきてもいいのですが、住宅産業の意識の無さと政府の見識の薄さが住宅産業を衰退産業にしてしまっていて、子育てしずらい社会を形成しています。

「数億円のマンションが即日完売」など典型的な今の日本経済を表していて金融優先経済の大きな間違いです。

「古来の農村共同子育て社会」や「ALWAYS3丁目の夕日」のような「下町長屋の隣近所子育て社会」を、家賃並み住宅ローンで買える戸建分譲で実現しなければいけないのです。

それにより地域集団で子育てする社会となり少子化を解決して将来の日本経済の礎を作らなければなりません。
日本経済は「カイゼン」から、「子供のいる幸せ家族」に転換しければなりません

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