投稿日:2011年11月8日
新築一戸建て分譲住宅とは?
新築一戸建て分譲住宅とは「分譲住宅の土地付き一戸建て」を表します。
「新築一戸建て」と略称されることが一番検索として多いようです。
業界的には「戸建分譲」が一番使われます。
国土交通省の新設住宅着工統計においては、分譲住宅というのは分譲マンションと分譲戸建の2つがあります。つまりお役所的には「分譲戸建」ということになります。
■さて、なぜ「新築一戸建て」となったかというと、
不動産の売買において、建築主もしくは売主つまり分譲ではデベロッパーになりますが、彼らは自分で売買はせず、仲介業者が広告・集客して売買契約するのが普通でした。その時に、物件情報は業界向け物件情報機関に掲載します。アットホームであったりレインズであったりします。そこに掲載するときに、中古の一戸建てが物件数としては多いので、区別をして「新築」とつける必要があったのです。なぜなら、新築と中古では、年次比較すると「新築プレミアム」というものがあり割高になっているからです。また、「一戸建て」において、築1年未満のみが「新築」とされます、それ以降はすべて「中古」です。なので「新築」は貴重なのです。
そこで「新築一戸建て」という区分が必要となりました。
よくある「新築未入居」という変な言葉も、そこに意味があります。「新築」でないと「中古」になると同じ物件でも10%は安くなってしまうからです。
■でも、なぜ「新築」は貴重なのでしょうか?
この「新築神話」は日本人特有です。
この「新築プレミアムム」と「新築神話」は、ろいろな人と議論をしたり、理論研究してみてりしましたが、なかなか理論的な根拠がわかりません。
今後も研究してみますが、なんとなく考えているのが、伊勢神宮の「式年遷宮」にあるのかなとも思います。
式年遷宮は神道の精神として、常に新たに清浄であること(「常若(とこわか)」)を求めたため。
建物がいまだ使用可能の状態であっても、老朽化することは汚れ(ケガレ。気枯れ。)ることであり、神の生命力を衰えさせることとして忌み嫌われたため、建物を新しくすることにより神の生命力を蘇らせ、活性化することになると考えられたと言われています。
「新築」というものに、何か精神的なものを求めていたのだと思います。
■また、分譲住宅が本格的に建築され始めた、1980年以降を考えてみると。
建築基準法の改正が随時あり、そのたびに建物性能・機能が向上してきました。
さらに、設備・仕様の向上があり、1年前のものより常に新築の方がよりよい住宅である時代でした。
1950年代は風呂のある住宅は珍しくて、みな銭湯通いでした、それが湯沸し式のお風呂ができ、システムバスができてきました。最新型のシステムバスはスチームやジェットバスなどいろいろな機能がついていて快適です。
これらも、「新築」信仰につながっただと思います。
■直近でいうと、
次世代省エネ住宅は、断熱性が高く、暖房コストや冷房コストが安くなります。それ以前の住宅とはえらい違いです。
日本人の「カイゼン」は世界一なので、「新築一戸建て」も進化し続けて、「新築信仰」はつづくのでしょう。
それで「新築一戸建て」は言葉として続くのでしょう。