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住宅市場動向調査報告書の不思議

投稿日:2012年3月27日

国土交通省の「平成23年度 住宅市場動向調査報告書」が発表されて、その中の分譲住宅編の中で「今回購入した住宅を見つけた方法は?」という質問に対する答えの一番が「不動産業者で」となりました。
非常に不思議な結果です。

■今回の住宅を見つけた方法は
①不動産業者で 35.1%
②新聞折り込みチラシで 31.6%
③現地を通りがかった 29.5%
④インターネットで 24.0%
⑤住宅情報で 19.9%
⑥住宅展示場で 19.6%
⑦知人の紹介で 10.2%

となっていて、不思議なことに「インターネット」を抑えて、「不動産業者で」がトップとなっています。
これは平成22年に続いてですが、平成21年はインターネットがトップでしたので、平成22年に何かがおきているのです。
 残念ながら、その辺はわからないのですが、住宅の情報を探すのにインターネットで行うのは8割以上というのが、どの研究機関のアンケートでもでているので、それは疑いようがないのですが、今回のアンケートは「今回購入した住宅を見つけた方法は」というところがミソです。
 たぶん分譲住宅で戸建なら号棟決めは現地で行い、マンションなら部屋はモデルルームで行うので、その辺にこの答になった原因があると思います。
 ただ「インターネットで」と答えた人が平成21年で25.8%であったのが、平成23年に24%に減っているのが気にかかります。
 その逆に、「新聞折り込みチラシ」が平成22年に26.1%であったのが、平成23年には31.6%になってます。
 これは、分譲マンションが多いのですが、マンションの新聞折込チラシは大きくて豪華で見やすいものです。そのためインターネットより物件への魅力付けの力が高かったのでしょう。
 ただ問題は、購入者のメインである30歳代の新聞定期購読率は50%以下と言われています。そのため、情報が半分の人にしかとどかないはずです。
 とすると、このアンケートの結果が正しいとすると、50%の人しか届いていないが、その中の30%の人が物件を購入したとすると、新聞折り込みチラシの購買喚起度は高いということです。
計算すると
・聞折り込みチラシ  到達50%÷購買 31.6% = 購買喚起度 63.2%
・インターネット  到達80% 0÷ 購買24.0% = 購買喚起度 30%
となり
インターネットの購買喚起度は30%で新聞折り込みチラシの半分ということです。
これはある意味納得できます。

インタネット住宅情報は量が多すぎるがゆえに、その情報に行きつかないのです。つまりつインターネットは検索されなければ情報は伝わりません。その欠点がでいるのです。
お客様が、どんな情報が正しいのか判断できなくなてっているからです。
Yahooのスポンサー広告が検索とゴチャマゼになっているのと、その検索順位が恣意的であるのが原因です。

 また、「現地を通りがかった」が29.5%となり2位となっています。前年度が23.1%ですから6%も伸びています。
これはなぜでしょうか?
たぶん、グーグルマップなりスマホのマップアプリの影響と思えます。
つまり正確には「ネットで見て、マップで探して、現地に行って、購入する住宅を見つけた」ということでしょう。

 また「住宅展示場で」が19.6%となり前年度の10.4%から大きく増えました。ハウスメーカーが分譲住宅の販売を強化したということです。

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