投稿日:2015年1月15日
タマホームが2015年5月期連結決算の業績予報を下方修正しましたが、98%の減益というショッキングなものでした。消費増税の反動減が長引いて住宅展示場の集客減少などが響いたところに、次の消費増税の見送りのために期待していた駆け込み需要が起きず契約が低迷したものです。
発表数字は、売上高は1492億円で前期比▼12%減り、営業利益は22億円で前期比▼50%減り、純利益は0.39億円と前期比▼98%と大きく減りました。
細かな数字がまだ発表になっていませんが、売上高が▼12%で営業利益▼50%ということは、契約戸数が▼10%くらいで契約単価が▼5%弱と推測されて、原価が10%強上がり、販管費の額は少し減ったが売上高が減ったために率が少し上がったものと推測されます。
そして問題なのは来期以降の業績についてです。6月から11月の業績は14億円の赤字となっているので、現状の経済状態であれば来期も赤字傾向となります。契約単価が上がらずに、契約戸数が前年マイナス傾向なのだが、原価は上昇傾向となると業績反転のきっかけがありません。注文住宅全体で一般住宅は前年マイナスが続いているのですが、相続増税対策の賃貸住宅建設や賃貸併用住宅や二世帯住宅がカバーしています。それらは、3階建て以上が多いために鉄骨であったりプレハブが多くて、木造が少ないです。そのためタマホームが恩恵を受けていないことがあるために、来期以降に回復させるためには、画期的な新商品が必要となります。それもローコスト住宅は競合が激しいので単価下落を招くだけですので、高品質中価格の新機能をもたせないといけないでしょう。ただかなり難しいといえます。