投稿日:2014年7月21日
2014年度の新築一戸建て分譲の経営者を採点すると不合格点の人が大半となるでしょう。
その一番の要因は2014年度の戸建分譲業界全体では「減収減益」となることです。
そのため戸建分譲売上戸数ランキングトップ50社で減収減益は40社を超すと考えられます。
2013年度で最も伸びたオープンハウスも減収減益となるでしょう。
では2014年度に新築一戸建て分譲の経営者は何をすべきなのでしょうか
一番は「2014年型の用地仕入をすること」です。
これはお客様が前年より少し価格が高くて、家賃並みの住宅ローン額よりも高いが買いたくなる付加価値を持った物件にしたてあげることです。
2013年までの相場観で土地を買ってローコストで建物を建てれば誰でも売れる時代ではなくなりました。
これがわかっていて、できている経営者は少ないといえます。
二番目は「コストを抑えつつ質と量を伴った施工体制を作っているか」です。
部資材費が上がったから建築コストが上がる、労務費が上がったから施工費が上がるでは素人経営です。丸投げの時代ではなくなりました。分離発注するとか、最適設計をするとか工夫できることがあります。それ以上に「変動費の固定費化で平準化する」ことをできている経営者が少ないといえます。その一つは大工の養成や、現場生産性の向上をしていたか、工程管理をしていたか、コスト管理をしていてか、などでわかります。
三番目に「2014年型の新築一戸建て分譲をマーケティング・企画・販促・営業できる人財を育ててきたか」です。
人財育成はどの企業も重点においていますが、建設・不動産は不人気業種でそもそも人が集まりずらい上に、労働生産性の向上に取り組んでこなかったために賃金水準が低くて、労働環境の改善も怠ったてきたために、チベーションの低さが蔓延している構造的人財不育成業種です。
さらに集まった人財の教育という点においても、短絡的な目の前の成績を上げるだけの方針のために個々の潜在能力を向上させるものとなっておらず、2014年の新築一戸建て分譲の事業運営に必要な能力を持った教育がなされていません。
四番目に「2014年型の新築一戸建て分譲マーケティングを理解できていない」ことです。
これが致命傷であるといえます。2014年に新築一戸建て分譲はどうあるべきかをデータ的にも理論的にも理解していないで経営しているということで、「盲目的な経験と勘と根性の経営」であるといえます。
2013年までの戸建分譲の経営に必要だったのは、「資金調達」「人材採用」「組織活性化」でした。
それが上記4点に共通しているのは2014年の戸建分譲の変化を読んでいたか、その変化への対応をしていたかです。
この2014年の変化を読めていない経営者が多いために、ほとんどが不合格点であるといえます。
不合格の経営者による「減収減益」という結果が来年の今頃には明確になっているでしょう。
戸建分譲の経営者の評価、再教育、リストラをしないといけないのですが、誰もできないのが戸建分譲業界の問題といえます。