投稿日:2014年4月16日
新築一戸建て分譲の2013年度の市場規模は5兆1000億円と推計されます。2012年度が3兆9000億円ですから、なんと1兆2000億円・+31.4%も増えました。消費増税の駆け込みが主ですが、それにアベノミクスによる景気マインド向上と金利先高観・価格先高観による買い急ぎが加わったものです。
この5兆1000億円というのは、契約戸数15万7000戸×契約平均価格3255万円という計算によるものです。この契約戸数は2012年度は12万2000戸ですから+3万5000戸・+28%と増えて、価格は2012年度が平均3187万円であったのが+68万円・+2.1%増えたことによります。
つまり需要先食いが3万5000戸で1兆1000億円で、コスト上昇が1000億円ということになります。
そして契約戸数15万7000戸というのは2013年度の住宅着工の分譲戸建ての推計13万3000戸よりも+2万4000戸多くなっています。これは前年度よりの在庫分を契約したということになり、在庫が減ったということになります。また大型土地分譲の過去に建築条件付きとして販売して残っていた区画も契約してしまったということも含まれます。
いずれにせよ、バブルとも言えるような「祭り」でした。新築一戸建ての市場規模として5兆円を超えるのは最後の年になると思われます。2014年度は通常の年の市場規模である3兆7000億円前後に反動減が加わり、3兆5000億円を割ることは確実といえるでしょう。
あとは賃上げとボーナス増額により、「家賃を払うより住宅ローンを組んで新築一戸建てを買う方がお得」という積極的なムードがどれでけ盛り上がるかによります。