新着物件一覧
東林間6丁目新築戸建て 1
東林間駅 6,590万円
東林間6丁目新築戸建て 2
東林間駅 6,590万円
さいたま市浦和区領家6丁目
北浦和駅 5,210万円 (非課税)
大島新築戸建 区画1
橋本駅 3,390万円
もっと見る

マイスターのトレンド・なう

新築一戸建ての地盤調査でよく行われる「スウェーデンサウンディング式試験」について

投稿日:2013年5月30日

新築一戸建て分譲の地盤検査でポピュラーなのが「スウェーデン式サウンディング試験」です。

地盤調査の方法はいくつかありますが、このスウエーデン式サウンディング試験は比較的簡易なために戸建分譲で活用されることが多いです。

この「スウェーデン式サウンディング試験(以下、SWS試験と略)」の起源はスウェーデン国有鉄道の土質委員会が1917年ごろに不良路盤の実態調査を行う際に採用した所から始まり、スウェーデンという名前がついています。

このSWS試験の目的は「土の強さが深度方向にどうなっているかを調べる」ための試験です。

その試験のための器具は、先端にスクリューポイントと呼ばれる器具を取り付けた「ロッド」とそれを支える「錘」という2つからなるシンプルな装備で、ロッドを地面にねじ込んでいくのです。

そのシンプルさゆえに、戸建分譲の狭い現場でも活用できるのです。

しかし、設備重量が100kgfを超えるので、これを持ち運ぶのが大変です。

また、N値が3程度以上の固い地盤になるとスクリューポイントがなかなかねじ込めないということが発生することもあります。

ということで、非常に単純な試験なのですが、二人で作業を行うということと、設備の移動に費用がかかります、そのため移動距離が長いと費用がかさむことがあるのです。

1990年代になると、マスコミにより不同沈下が社会問題として取り上げられたことから、住宅分野での地盤調査の実施を徹底させる必要が生じ、試験手法が簡便なSWS試験が注目されるようになりました。

ただ、熟練した作業者が少ないために試験結果解析にバラツキがでたり、移動距離が長いと費用が高くなるということがありました。

しかし、法制化の動きに呼応して装置の自動化が進み、1990年代後半には全自動のSWS試験装置が普及段階に入りました。

装置の自動化により、調査件数の多い住宅会社などは社員が行うことによりデータの蓄積によるノウハウの進化がおきたり、生産性を大幅に改善することになり、調査費用の低減が可能となりました。

それで新築一戸建て分譲で普通に行われることになり、作業者が増えた事と調査データか増えたことにより、そのノウハウが蓄積されていき、さらにコストも安くなりました。

ただ新築一戸建て分譲など住宅需要が少なくて調査が少ない地方などは、まだまだノウハウの蓄積も少なく、コストも高くなっています。

特に、以前より地震などが意識されていた関東などはいいのですが、あまり意識していなくて東南海大地震が急に持ちあがってきた四国などは個人宅の調査は進んでいません。

ただ、住宅の基礎地盤評価の調査方法として広く普及したSWS試験ですが、注意をしなければならないことがいくつかあります。

この調査方法では、地盤の強さを知ることはできても、どんな土が堆積していて、どの程度の沈下量が発生するかを正確に知ることはできないということです。

それと、東日本大震災のように長期波動がゆっくりと長時間発生することによる地盤への影響も正確に知ることができないのです。

このようにSWS試験は、簡易な調査方法ですが、コストパフォーマンスに優れており、住宅の基礎地盤評価に適した地盤調査法だと言えますが、限界もあります。

そこは各行政が出している、地震による被害想定などを参考にしたら良いと思います。

東京都などはボーリング調査を多くの地点で行い、細かなメッシュで被害予測を発表していますので、参考になります。

トラックバックURL

ページの先頭へ