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地震学からみた液状化

投稿日:2013年2月7日

サムシングという地盤改良の会社のメールで面白い内容がありましたのでご紹介します。

■地震学からみた液状化

私は大学で、地震波を利用して地下構造を推定するという研究に取り組んでいました。今日は、地震学の観点から、東日本大震災で甚大な被害が出た、液状化について考えたいと思います。

液状化は、1:緩い砂の堆積 2:高い地下水位 3:深度5程度の地震という三つの条件を同時に満たした時に発生します。
東日本大震災の際、東京湾で液状化が多数起きた要因の一つは、この地域が埋立地であり1、2の条件を満足していたことに加え、地震の揺れが長く大きかったことが原因だと考えられます。
ではなぜ、地震の揺れが長く、大きかったのでしょう?

これは、単に震源での地震規模だけの問題ではありません。
実は、地下構造が密接に関係しているのです。
まず、地下構造について簡単にお話をします。
地下構造は、軟らかい層である堆積層と、固い層である地震基盤の二つに大きく分けることが出来ます。今回のお話の中心になるのは堆積層です。

この堆積層に地震の揺れが伝わると、地震基盤の場合に比べ揺れが大きく長く続きます。揺れが大きくなる理由を考えるときに役立つのが、スーパーなどに売っているお豆腐です。
中の豆腐が堆積層、外のパックが地震基盤となります。
これを手のひらに載せて揺らすと豆腐はパックに比べ大きく揺れることが分かります。このように、揺れが大きくなる理由としては、堆積層が持つ密度と硬さの小ささ(軟らかさ)が挙げられます。

一方、揺れが長く続く理由は、堆積層内で生じる地震波の多重反射により、エネルギーが中に閉じこめられるからです。
お風呂の中で声を出すと良く響く(声が残る)という現象に似ています。

この地下構造の知識を東京湾に当てはめると、被害が拡大した原因が見えてきます。まず、東京湾の堆積層の厚さに着目しましょう。

近年の様々な研究の結果、東京湾の堆積層の厚さは、3000mを超えることが明らかにされています。この分厚い堆積層に強い地震の揺れが加わった結果、揺れが大きく長く続き、それが埋立地に伝わり、液状化の被害が拡大したと考えることができます。
東京湾の液状化は、埋立地の土質に集約されがちですが、このように少し異なった視点からアプローチを加えることで、さらに本質的な原因を考えることが可能になります。

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