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2011年の私大生の家計調査によると、地方の私大生の生活費は300円しかない。

投稿日:2012年4月12日

  東京私大教員連合が調査した「2011年の私大生の家計調査」によると
地方からきている学生の、仕送り額は9万1300円で調査開始以来の最低となり、家賃と食費を抜くと生活費は300円というギリギリのところにまできました。
 
・2011年の仕送り額の平均は91300円で前年より300円下がって、1986年の調査開始以来の最低になった。
・家賃は6万1000円で前年より100円下がった。
・仕送額から家賃を引いて、一日の食費を1000円として月3万円としたときの残金である生活費は300円

その後バブルが崩壊しても上昇を続けて1994年の12万4900円がピークとなりました。
お父さんの給料の上昇は抑えられましたが、少々無理してでも仕送り額は増やしたのです。
 それが1995年以降は下降をし始めました。
2000年までは比較的緩やかな下降でしたが、2001年から下降のスピードかまして、2010年には9万1600円と下限に近付いたのですが、2011年はさらにそれを下回りました。

 家賃は1986年には3万4700円でしたが、上昇を続けて、1999年には5万9000となりひとつのピークを迎えました。当初は、風呂もトイレもなかったのでしょうが、大学に近くて、風呂トイレ付きの部屋となると5万9000円になってしまうのでしょう。
 それが一進一退を繰り返して2010年に6万1100円でピークとなりました。
贅沢をしたというより、家賃が上昇したというところです。
そして、2011年は6万1000円と100円下がりました。
もう、トイレ・風呂無しの3万円の木賃アパートも少ないですし、住めないでしょう。

 そして、仕送り額から家賃を引いて、食費相当の3万円を引いた生活費は
1988年には4万4000円あったのが、下がり続けて2011年はわずか300円となってしまい、これ以下は無いところまでにきました。

 親として送らなければならない限界額になっているのでしよう。
日本全体の給与所得も1997年をピークに下がり続けていますから、下げたいでしょうが、これ以下は無く、この先の選択肢は東京の私大には入れないということになってしまいます。

 当然としてアルバイトができる文系などはやっているでしょうが、理系で専門課程となると実験などの時間や家に帰ってからのレポート作成などの時間がいくらあっても足らないぐらいですから、簡単にアルバイトはしずらいところです。

 ただ、給与の平均は下がり続けていて、税金や電気代やガソリン代などの値上げがありますので、来年以降は、理系私大へ地方から入るのは難しくなってくることが出てしまうでしょう。

 私の娘は自宅通学で理系私大でしたが、自宅ですから、時間は全て勉強に使えるので、実験とそのデータ解析とレポート作成に使えました。そのおかげで成績はトップクラスでしたが、同級生でアルバイトをしなければならなくて、そのせいで成績がおちてしまう人もいてかわいそうでした。

 また、就活シーズンですが、就活というのは予想外にお金がかかるのです。
交通費が数十万かかります。
理系ですと、会社が東京中心部になくて関東全域になったりします。
また訪問は50社して、説明会があったりOB訪問とかあって、面接が1社3回はあるとしたら250回の会社訪問です。
一日3000円かかるとすると、1ケ月で9万円かかります。それが3ケ月とすると27万円です。
このお金がないと、就活もできないということになってしまいます。

 地方に住む方には不利な状況だなと痛感します。

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